プレゼンも、スピーチや授業も、ニッポン手仕事図鑑の営業トークも、すべて「漫才」である。
僕はよく、そんな話をします。
このブログでもたぶん、何度かしたことがあったと思います。
なぜ漫才かというと、同じネタでも、お客さん(聞いてくれている人たち)の前で繰り返し披露し、リアクションを見ることで入り方や構成、声のトーン、身振り手振り、オチまで、そのネタはお客さんのリアクションによって磨かれ、日々進化するからです。改めて書くまでもありませんが、M-1グランプリで優勝するコンビが披露しているネタは、劇場やテレビで何度も何度も磨いてきたネタなのです。
で、今日の本題。
僕もビジネストークを日々変化させることで、進化(ときに退化?)させていますが、同じネタでも伝える相手によって「言語も」変えます。ニッポン手仕事図鑑をひとつ取ってみても、「動画メディア」と表現することもあれば、「WEBサイト」と表現することもある。さらに書くと、「伝統工芸を応援する団体(企業)」と表現することもあれば、「コミュニティ」と表現することもある。
それは伝えたいことの内容で変えるということよりも、ひとりひとり、持っている言語が違うから、変えている。
たとえば、僕がアメリカへ旅行へ行き、日本語が話せない現地の人と会話をする。僕らは相手と自分の共通言語を探すわけです。だから、相手が知っている日本語を使うときもあれば、自分が知っている英語を使うときもある。ボディランゲージも駆使する。
そういう感覚で、僕はビジネストークをしています。だから、言葉選びは相手によって変える。決して、“自分の言葉だけ”では話さないようにしています。
そう、あなたもわたしも、違う国の“外国人”! と思うくらいがちょうどいい。