自分の仕事は、自分でつくる

明日の仕事のヒントと、行動力の高め方

チャレンジを続けられる人と、続けられない人の違い

ニッポン手仕事図鑑は先日、あるプロポーザル(=企画提案型のコンペ)に参加して、負けました。

 

企画のコンセプトを決めたのはプロジェクトリーダーの僕なので、敗因は完全に僕にあるのですが、今回は企画書作成とプレゼンのメイン部分を最年少メンバーに任せました。もちろん、全力で勝つために彼に企画書やプレゼンを任せましたし、実際に勝てるという手応えもありましたが、端から見たら条件が不利だったこともあり、無謀なチャレンジに見えたかもしれません。

 

でも僕は、迷わずチャレンジすることにしました。

 

「マラソンにはゴールはあるけれども、マラソンを通じて得たものには終わりなんてないんですよね」

 

これは、シドニーオリンピックの金メダリストである高橋尚子さんが、2大会連続の金メダルを狙ったアテネオリンピックの代表選考で落選したときに残した言葉です。

 

僕はこの言葉の中に、「チャレンジを続けられる人」であるための真理が隠されていると思っています。

 

チャレンジが続けられない人は、そのときに出される「結果」だけしか見えていない。だから、結果が出ないと嫌になってしまうし、チャレンジを止めてしまう。
でも、高橋尚子さんが見ていたのは「結果」と「未来の人間的な成長」。マラソンを通じて、自分の気持ちの向き合い方や人との接し方、人への思いやりなど、きっとさまざまなものを高橋さんは得られることを知っていたから、逆風が吹いていてもチャレンジを続けることができた。それがマラソン選手として引退した今のキャリアはもちろん、人生においても生きているわけです。

 

そう、チャレンジを続けられる人は、そのチャレンジの結果よりも、チャレンジを通して得られる「自己の成長=未来の自分」を見ているわけです。

 

僕自身の話をすると、過去には職種を変えたり、転職をしたり、新しいプロジェクトをはじめるたびに、反対の声が聞こえてきました。そう、「無謀だよ…」「失敗するよ…」という声。でも僕は人生の先輩たちに「その瞬間の成功や失敗」ではなく、「未来の成長につながるか」を見なさい! と、教えられてきた。だから、迷わずチャレンジができたわけです。

 

冒頭の話に戻りますが、最年少メンバーのチャレンジはだから、“迷わず、やるべき”だったのです。
今回はプロポーザルという競技でゴールしたとき、ライバルは先にゴールをしていて、僕らは負けました。でも、彼はチャレンジを通して得られるものがあると知った。結果に対する貪欲さや執念は持ち続けるべきだと僕自身も思っていますが、それ以上大事なことは、チャレンジを通じて得られる「未来の自分の成長」。そんなことに気づいてほしくて、今回はチャレンジしたのです。

 

チャレンジを続けられる人で、あり続けてください。そして、次は勝ちましょう。