今日はニッポン手仕事図鑑の撮影で、群馬県桐生市の畳職人さんの工房「松屋畳店」にお伺いしてきました(9時間を超える撮影&めちゃくちゃ美味しいソースカツ丼をご馳走していただき、本当にありがとうございました!)。
皆さんは畳職人さんの仕事っぷりを、どこかで見たことがあるでしょうか? 僕と同じ40代の人であれば、おそらく多くの方は「テレビで観たことがある!」と答えてくれるような気がします。
そう、僕もテレビで畳をつくっているシーンを何度も観たことがありました。だから、知っていたつもりでしたが、現場に行ってみると、知らないことばかりだったことに気付かされました…。
どんな道具を使って、つくられているのか?
原材料の「い草」はどんな花を咲かせて、どこで穫れるのか?
そのい草は何で編まれているのか?
「へり」はどんな素材が使われ、どのように貼られているのか?
畳表の下は、どうなっているのか?
畳はどのくらいの期間、使えるものなのか?
結局、何も知りませんでした。
これは畳に限らず、日々のビジネスシーンでもよくあることです。
まったく知らないことであれば、人は興味があれば(時に興味がなくても、知らないことが嫌で)知ろうとします。でも、「ちょっと知っている」ものは、知っているつもりになってしまい、“そのまま放置”してしまいがち。そして、肝心なときに「実は全然知らなかった…」と、思い知らさせることは少なくありません…。
ちょっと知っている身近な存在ほど、置いてけぼりをされてしまったりするもの。
だから、身近な人、コト、モノほど、「知ったつもりになっていないか?」を定期的に点検するのは、とても大切なことだと思うのです。