自分の仕事は、自分でつくる

明日の仕事のヒントと、行動力の高め方

自分の中にある熱量を上げる方法 〜自分の好きなことで「過労死」はできない〜

ニッポン手仕事図鑑を立ち上げて間もない頃の僕を知っていて、地道にやってきたことを見ていた人たちは、小山薫堂さんの「SUNDAY’S POST」や黒木瞳さんの「あさナビ」に出演することを、とても喜んでくれました。スタートラインに立つ前、あるいは走りはじめた直後から応援してくれている人たちの存在は、本当にかけがえのないものです。いつも感謝しています。ありがとうございます。

 

その頃から僕を見てくれている人たちは共通して、僕のことを「人一倍、熱量がある」「自分自身を厳しく追い込める」「限界のレベルが高い」という言葉とともに褒めてくれたりしますが、20代の頃は僕も自分に甘く、自分を追い込むこともできず、圧倒的な熱量がある人への敗北感、劣等感を感じて生きていました。でも、「もう、ここが限界…」と言えるところまで行ったとき、「もう一歩だけ、前に進んでみようか?」と自分に問いかけて、もう一歩を踏み出す約束を自分自身と交わしてから、少しずつ熱量や限界のレベルが上がってきたのです。

 

まずは限界と言えるところまでやって、そこからもう一歩だけ、前に進んでみる。

 

自分の甘さを捨てたくて、もっと上を目指したくて、自分自身と約束をしたのですが、このときに僕がルールとしてひとつ決めたのが、誰かに指示されたことで「もう一歩だけ、前に進んでみるか?」と歯を食いしばっても、自分の中にある熱量も上がらず、自分を追い込む強さも身につかないので、そこでは限界突破を試みないということ。

 

あくまでも、“自分がやりたいこと、好きなことだけ”を、ひらすらに詰め込んで自分を追い込み、1度「もう、ここが限界…」と自分自身に言わせたあと、「でも、自分がやりたいことだろ? だからもう一歩、進んでみようか?」と問いかけるということ。人から指示された仕事で自分を追い込み、得られるものは確かにありますが、自分の熱量や限界のレベルは上げられないし、ここぞというときに追い込む(踏ん張る)強さも身につかないからです。

 

「そもそも、そこまで必死にやる必要がある?」と聞かれたら、「それは、ひとりひとりの人生観だから、やりたいと思った人だけがやればいいと思う」としか答えられませんが、僕は仕事(人生)で叶えたい夢があり、熱量を上げていくことで人生が楽しくなる人なので、やる決意をしました。やった人が正しいわけでもなく、やらない人がダメなわけでもない。やりたい人だけ、やればいい。ここで強く伝えたいのは、もし自分を追い込み、そこからもう一歩前に進むと決めたときは、好きなこと、やりたいことで追い込んだほうがいいということです。

 

追い込むときに大事なのは、体や心を壊さないこと。
一部の変態的な天才を除き、自分の好きなことをやり続けて過労死はできないし、自分の好きなことをやり続けて、自分の心を壊すこともない。だから、自分自身を追い込むときは、自分がやりたいこと、好きなことで追い込む。本当に大事だと思っています。