「マザーハウス」というブランドをご存知でしょうか。
山口絵理子さんという女性が「途上国から世界に通用するブランドをつくる」というフィロソフィを掲げ、2006年に立ち上げたブランドです。
昨日、その山口さんのお話を伺う機会があり、心に残った印象的な言葉がいくつかありましたので、その中から3つほど、紹介してみたいと思います。
「『かわいそう』だからではなく、『かわいい、かっこいい』を」
「売れないんだったら、売れない理由を徹底的に知る」
「お客様のメリットにならなければ、そのパッション(情熱)に意味はない」
特にこれらの言葉はとてもシンプルですが、地道に実績を積み上げられてきた方の言葉だけに、ドキッとさせられました。
ニッポン手仕事図鑑として関わらせていただいている伝統工芸の世界や地方創生のプロジェクトだけでなく、自分たちのスタンスという意味でも、忘れてはいけない大事なキーメッセージだな、と。
未来に残したほうがいいから…、自分たちは頑張っているから…と、「僕たちの気持ちを理解して!」という言葉で語ってしまうと、商品やサービスを受け取るお客様の存在が霞んでしまいます。それはやっぱり違う。
お客様が「かわいい」「かっこいい」と思えば、商品やサービスは売れるし、受け取ったお客様が喜ばないことであれば、どんなに情熱を持っていても意味がないし、当然売れない。ビシネスである以上、当たり前のことだと思うのです。
伝統工芸や地方創生、少子化時代のビジネスを難しく語る人は多いのですが、自分たちがやるべきことは、実はシンプルな言葉で語れることだったりするのです。
この3つのキーメッセージを、しっかりと心に刻んでおこうと思いました。