私の母親はバリバリ仕事をしていたタイプなので、会ったときは結構熱く、仕事について話をしたりします。
数年前に仕事は引退し、今はとある地方に移住して、ガーデニングをやったり、ずっと趣味でやっていたトールペイントの教室を開いたりしてのんびりしているのですが、仕事の話になると、私の周りの若い人たちでも、そこまで熱くなる人はなかなかいないぞ! というくらいに熱く語ります…。
ま、そんな話も楽しかったりするのですが、昨日も久々に会って、いろいろな話で盛り上がりました。その中でひとつ、「本当にそうだよね」と口を揃えたことがあったので、共有をしたいな、と。
どんな話だったかというと、『「うまい」と「心に響く」は違う』ということ。
たとえば、絵や歌や文章などの芸術にしても、企画書作成やプレゼンなどの一般的な仕事でも、「うまい」と「心に響く」は違います。そこを忘れてはいけないよね、と。
もちろん、「うまい」と「心に響く」を両立している人、つまり一流と呼ばれる人もいますが、ほとんどの人はそうではない。だから、「うまい」ばかりを意識していてはダメだと思うのです。
以前もこのブログで書いたような気もしますが、プレゼンがとてもうまいのに、そこまで勝率が高くない人がいます。話の構成もうまく、流暢に話すのですが、厳しい言い方をすると、“何も残らない”“心に響かない”のです…。
うまいのに心に響かないのであれば、下手でも心に響くほうがいい。
もちろん、目指すのは「うまい」と「心に響く」の両立です。でも、どちらかを選ぶのであれば、私は「うまい」よりも「心に響く」を選ぶべきだと考えます。仕事をしていると、うまさ=テクニックばかりを意識している人がいますが、大切なのは、相手の心に響くかどうか、です。
「うまい」よりも、もっと「心に響く」を大切にしたいと思った、母との時間でした。